【休めない朝、子どもが発熱】病児保育に揺れるママたちのリアルと”もしもの備え”

心のひだまり

この記事は
【頼っていいんです】限界ママを支える育児支援制度〜頼れるサポート一覧〜
シリーズです。

制度を知った”その先へ”。
あなたが少しでも楽になれる一歩の、後押しになりますように。

はじめに:病児保育を利用するか迷うママたちのリアル

朝、子どもの体が熱い・・・嫌な予感。
時間はないし、今日に限って仕事は休めない。

着替えながらスマホ片手に、必死で検索する―――
「病児保育 空き 状況 今日」
もうすでに、汗だくです。

その焦りと罪悪感が入り混じった表情のまま
利用連絡票の髪を握りしめて
クリニックに駆け込んでくるママたちを
私はこれまで大勢見てきました。

「本当はそばにいてあげたい」
「でも、どうしても今日だけはムリなんです」
そういって涙ぐむママの姿。

私も何度も心をぎゅっと締め付けられました。

この記事では、そんな病児保育をめぐるママたちの葛藤と
いざというときの”備え”として何ができるのか
医療現場にいる私の視点からお話しします。

病児保育ってどんな制度?

病児保育は、子どもが病気や回復期のときに
保育士や看護師のいる施設で一時的に預かってもらえる制度です。

働く親にとっては
まさに”救世主”のような存在。

でも実際には
登録や予約、診断書の提出などの事前準備が必要で
利用のハードルが決して低いわけではありません。

施設タイプ

自治体によって異なり

  • 専用の病児保育室(病院併設型など)
  • 通常保育園内の病児スペース
  • 自宅訪問型(まれ)

などがあります。

利用条件

「◯度以上の熱は不可」
「インフルエンザは発症から◯日目以降」など

感染症や症状の種類によって預かれるかどうかが左右されるため
当日の朝に全てがうまくいくとは限らない現実があります。

書類を手にしたママたちの葛藤

小児科の受付で
「すみません・・・病児保育に提出する書類、お願いできますか?」と
申し訳なさそうに言うママ。

その声には

「本当は休んで一緒にいてあげたい」
「でも生活も仕事も、止められない」
という気持ちがにじみ出ています。

「熱はあるけど、機嫌はいいんです。だから・・・」
「今日だけどうしてもムリなんです」

そんなふうに説明しながら
自分を正当化せざるをえないママの気持ち、私も痛いほどわかります。

双子がまだ幼い頃
毎週毎週、代わりばんこで風邪をひき
「今日も熱を出しまして・・・」と
職場に連絡する気まずさといったら(泣)

預けたいんじゃない、預けざるを得ない。
この、”言葉にならない葛藤”を、自分を含めたくさん見てきました。

医療者の立場から伝えたいこと

病児保育の申請に来るママたちは
どの人も”必死さ”と”やさしさ”をまとってやってきます。

書類を差し出す手が震えていたり
「忙しいのにすみません・・・」と小さな声で言ったり

なかには「子ども、やっぱりかわいそうですよね・・・?」と
不安げにこちらの反応をうかがう方も。

でも私は、心のなかでこう思っています。

「いやいや、むしろあなた、ものすごく頑張ってるよ!!」

病児保育を使う=愛情が足りない
ではないと思うのです。

「休めない日にも、子どもにできる限りのケアを届けたい」
という、親の決断と責任と、愛情の詰まった行動です。

私から見えるのは
ちゃんと子どもを守る気持ちと、仕事の責任の狭間で揺れ、もがいているママたちの姿。

どうか、自分を責めないでほしいと思います。
“手段をつかうこと”は、弱さではなく強さです。

「いざという時のために」登録という備え

病児保育、実際に使うかどうかは別として―――
“登録しておくだけ”でも、心の支えになります。

子どもが突然熱を出した朝
ただでさえパニックなのに

「登録してなかった・・・」
「書類ってなに?」
「どこに連絡?」

なんて状態だと、それだけで”詰み”です。

でも

  • 登録済み
  • 必要書類を知っている
  • 施設の場所や流れを把握している

ただそれだけで、ママの”絶望度”はぐっと下がるのではないでしょうか。

「今日使わないかもしれないけど、もしものために」
それは母親として不安じゃなくて、覚悟の準備。

いざという時
「どうか無理しないでくださいね」って
制度が静かにあなたを支えてくれるように―――

今のうちに登録という”お守り”をひとつ持っておくのもアリです。

毎回使わなくたっていい、切り札として取っておけばいいのです。

まとめ:あなたが迷うのは、それだけ子どもを想っているから

病児保育に頼ることは、決して”逃げ”じゃありません。
むしろ、どうにかして子どもを守りたいという、親としての全力の選択です。

朝、熱を出した子を前に涙ぐみながら書類を差し出すママ。
マスクがずれて、髪の毛がボサボサ、でも必死に―――

「今日だけは・・・」と訴える姿。
ママ、本当によくやってると思う、頑張ってる。

制度は完璧じゃないかもしれない。
でも誰かが倒れないように―――

ママが1人で全部抱え込まないように―――

“もしものときの受け皿”として、病児保育は存在しています。

「私も登録だけしておこうかな」って、今
少しでもそう思えたら、それはとても大切な一歩です。

あなたが迷うのは、それだけ子どもを想っているから。
それを忘れないでくださいね。


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